モンテッソーリ教育に基づく料理教室2008年06月30日

 週末、娘が以前通っていた幼稚園の先生が「モンテッソーリ キッズ クッキング」(子供と母の料理教室)を始めたと聞いて、母子で参加した。対象年齢は2歳~小学校1・2年生。料金は5000円(子供1人3000円、大人一人1000円、材料費1000円)少々高い感じもするが、子供と母、材料込み、しかもモンテッソーリ教育の話も、ということなので、得るものがあれば、と期待を込めての参加であった。当日のメニューはピザとカレーパン、カボチャサラダ、トマトとわかめのスープだった。

 さて、この料理教室のどこがモンテッソーリ教育的なのかといえば、この料理指導の内容である。

 子供が自分で出来る喜びと充実感を得ることが出来るように、道具を工夫したりして、出来るところは自分でやるように指導する。例えば皮むきや包丁で切るときの指導。子供がジャガイモの皮を剥く為に皮むき器を使うとき、切るときに包丁を持つときは、ジャガイモに2~3センチ幅の薄いガーゼ?を手で押さえる部分に巻き、これを目印にして「これ以上は皮むきをあてないように」「包丁はここまで」と教える。この布は滑り止めの役目も果たすらしい。

 また、「数(すう)」の感覚を身につけるにも料理は有効だそうだ。例えば、大さじと小さじでお砂糖やお塩をはかるときに、その量についても説明しながら入れていく。またパンの生地を分けるとき、「4つに分けて、これをまた4つに分けて…これが四分の一、これが16分の一…」と一つのパン生地を包丁で切りながら、数を教えていく。足し算、引き算、かけ算、割り算、分数…などが目や手を通して感覚として身に付く。

 娘は自分で玉葱やジャガイモを切り、ピザも全部トッピングして、カレーパンを包み、パン粉をつけて(私も手伝ったけど)、自分がつくったという充実感をたっぷり味わったようだ。先生が火を使う部分…焼いたり油で揚げたりするところ他、要所は押さえ、安全面に配慮してくれたのだけれど、娘本人は「自分がつくった」と満足げだった。残った分はお持ち帰り。

 先生の指導を見習えば、家庭でも心がけ次第で出来そうだ。普段は食事作りに追われて、子供を急かしたり、上手に出来ないとついつい手を出したりしてしまい、子供のやる気をそいでしまうのだが、最初から時間を長めにとって、子供が出来る部分を考えておき、子供のペースにつきあえばいいことかもしれない。そのような意味で私にとっても、いい刺激になった。