中国初の公立「新式」小学校・南洋公学外院2008年12月14日

 上海の「南洋公学」といえば、中国初の国産教科書『蒙学課本』(上・中・下)を発行したことで知られる、中国の一番旧い「新式」の公立校の一つである。そして、南洋公学の「外院」は中国で一番旧い公立「新式」小学校と言われている。 「外院」は大・中・小の3クラスで構成されていたといい、いわば「大」班が高学年、「中」班が中学年、「小」班が低学年 であった。

 南洋公学の開校は1896年・光緒22年だが、授業が開始されたのは1897年・光緒23年の春である。このとき入学したのは南洋公学で一番初めに出来た「師範院」、つまり師範学校の学生であった。この師範学校の実験校として1897年10月に設置されたのが「外院」である。「外院」は日本の師範学校の附属小学校に習って選抜を行い、10歳から17-8歳の学生120名が入学した。

 生徒は年齢はまちまちであったが、私塾で教育を受けており、入学したときの国語のレベルは今で言う中学レベル以上であったという。しかし、理系の教養のレベルに差異があり、これがクラス分けの基準になったようだ。学習課目は主に算術、地理、歴史、図画、唱歌等の新しい学問であった。

 外院は外院生の大部分が、中院(中学校にあたる)に上がると、無くなってしまった。残りの学生のために外班が設置されたが、全員が中院に上がると、外班もその役割を終えた。たった2年間だけの小学校だった。

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