中国で二番目に旧い大学「南洋公学」2008年12月20日

 1896年に創設された上海の南洋公学は、中国初の国産教科書『蒙学課本』(上・中・下)を発行したことで知られる。そして天津の北洋大学堂(1895年創設。天津大学の前身)に次いで歴史のある大学であり、国立交通大学時代は「東方のMIT」と呼ばれた、現在の上海交通大学(江沢民の出身校としても有名)の前身である。

 南洋公学の開校は1896年・光緒22年、一番初めに開設されたのは「師範院」であった。師範院に学生が入学し、授業が開始されたのは1897年・光緒23年の春である。

 南洋公学は「師範院」(大学教育学部、師範学校にあたる)に加え、「外院」(小学校にあたる)、「中院」(中学校にあたる)、「上院」(大学にあたる)の4院で構成され、1899年には更に、訳書院と東文学堂が設置される。訳書院は主に日本の各分野の専門書等の翻訳、東文学堂は日本留学へ赴く留学生の準備のために日本語の教授を行ったり、日本語の翻訳者や通訳者を養成する場であったらしい。

 盛宣懐は訳書院の院長に相応しい新しい時代に相応しい人材を探し求めた。その訳書院の初代院長こそが、張元済である。李鴻章の推薦であった。張元済は後に商務印書館社長となる人物である。次回は訳書院と張元済について詳しく見てみよう。

参考:上海交通大学校史網 http://jdxiaoshi.sjtu.edu.cn/lswh.jsp

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