土星の環が消える日2009年03月08日

 娘と友人の家族と一緒にプラネタリウムへ行った。今日の投影は世界天文年の話と皆既日食、そしてなんといっても土星の環の話が印象に残った。

 2009年は世界天文年にあたる。ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で夜空を観測したのは1609年、ちょうど400年前のことである。世界天文年の今年、とっても興味深いさまざまなイベントが、日本はもちろん、世界中で行われている。世界天文年のホームページを見たら、参加してみたいイベントがたくさんあった。特に興味を惹いたのが、小型望遠鏡で天体観察をしてガリレオの驚きを体験するという「君もガリレオ」プロジェクト、アジア地域に古くから伝わる星の伝説を収集するという「アジアの星」神話・伝説プロジェクト。

 ところで、今年は、歴史的な記念年であることに加え、珍しい天文ショーを楽しめる年にも当たっているらしい。まず、日本で46年ぶりに皆既日食がある。7月22日11時に注目だ。「7月ニャンニャンワンワンと覚えてください。」と学芸員さんがユーモアたっぷりに教えてくれて、娘もしっかり口ずさんで覚えていた。

 更に、初めて聞いて驚いたのが…8月11日と9月4日には土星の環が地球から見えなくなるという現象が起こるという。土星の環が大変薄い為、真横(水平)から見るとまるで輪が消えてしまったようになるのである。14-15年ごとに起こる珍しい現象だそうだ。眠っている天体望遠鏡を引っ張り出して、環が消えた土星を、美しい星空のもと、じっくり観察してみたいものだ。

 ここで土星の環について簡単に補足しておきたい。プラネタリウムの投影時の説明では、「土星の環の厚さは20センチ」と聞いたような気がしたのだが、後でWikipediaで確認したところ、違っていた。「20メートル」の聞き間違いだったようだ。環に関する部分を引用すると「土星の環は内側から順にD環、C環、B環、A環、F環、G環、E環があり、F環、G環はよじれた構造をしている。」「環の厚さはその大きさに比べて非常に薄く、特に内側ほど薄い。各環の中央部の厚さは不明であるが、端部ではC環が約5m、B環が5~20m、A環が10~30mである。」とある。

 ちなみに土星の環は1610年にガリレオ・ガリレイによって初めて観測された。そのときは、望遠鏡の性能が悪かった為に、環であることを確認できなかった。土星の環の謎は1655年にクリスティアーン・ホイヘンスがガリレオよりも数段優れた望遠鏡で観測して初めて分かったのである。その後、1675年にジョヴァンニ・カッシーニが土星の環は間をあけた複数の環で構成されていることを発見することになる。(修正日:2009年3月9日)

参考:「世界天文年2009」ホームページ http://www.astronomy2009.jp/

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