マイペースな人2010年09月06日

 夏休み最後の日、お友達に花火をやろうと誘ってもらったのに、宿題が残っていて参加できなかった娘。そこで、週末は花火をしよう、と思い立ち、花火を探しに出かけたところ…ない、ない、どこにもない!ホームセンター他、いろいろ探し回ったが、見つからない。あきらめようとしたとき、娘が「コンビニにあるんじゃないかな~」と言い出した。半信半疑ながら、ローソンへ行って見ると、本当にあるではないか。大喜びで購入して、先日誘ってくれた友人に連絡し、一緒に花火をすることになった。

 しかし…約束した夜7時半までには宿題を終わらせようね、と話したのに、遊んでいる。夏休みの宿題はどうやら教訓にはなっていないらしい。夜7時頃「宿題が終わっていなかったら花火しちゃだめ?」と聞かれ、「花火はしていいけれど、遅い時間になるから、終わっていないと自分が大変よ」と答えた。やっとやりかけの宿題を始めたが、30分では終わらなかった。

 花火を楽しんで、ついでに公園で遊んで(!)帰宅したのが9時半。それから、お風呂で汗を流した後、10時頃宿題を再開した。何が何でも宿題を忘れるわけにはいかない、という気持ちはあるらしい。明日から学校なのに、宿題で夜更かしとは…内心困ったなあ、と思いながら、とりあえず、私は自分の仕事をしながら、見守ることにした。娘の宿題が終わったのはなんと12時。眠くてフラフラになりながら、勉強するなんて…受験生みたいだ。

 とことんマイペースな人なので、自分の勉強法も生き方も自身で探って見つけるのが一番だろう。それなら、早い内にいろいろ体験しておくのも悪くない。


中国教育事情の講演会を終えて2010年09月20日

昨日は日本青年会議所教育部会の勉強会で、中国教育事情についてお話ししてきました。教育部会の方は毎年海外ミッションとして外国の教育事情を視察されるそうです。今年は10月に中国北京へ行くとのこと、現地の大学や小中学校、幼児園を視察するそうで、そのための勉強会に講師としてお招きいただきました。

 

講演は一時間でしたので、中国建国以来の教育史、現代の学校制度、その他諸々の教育事情、という3つに絞りました。皆さん、大変興味を持って熱心に聞いてくださり、沢山質問をいただきました。幼稚園経営者が多かったので幼児教育については一番つっこんだ質問があり、そればかりでなく、文化大革命の影響や教科書、現在の中国人のアイデンティティにも興味を持たれているようでした。久しぶりのプレゼンで緊張しましたが、いい聴き手に恵まれて、有意義な時間になりました。

 

中国の幼児教育事情については、この講演のお話をいただいたのをきっかけに調べはじめました。現在の中国の幼児教育は、過渡期にあって、どんどん変化しています。最初は中国教育を専門にしていらっしゃる研究者の著書や論文を参考に全体像をつかもうとしたのですが、変化が激しすぎて、最新のものさえ、時流に追いついていないようでした。そこで、これらの情報を基盤に、新聞記事にあたり、また中国北京のママたちの情報交換サイトなどから口コミ情報にあたるなどして情報を集めました。これもインターネットを利用できるレベルのママ達の情報だとは分かっていたのですが、それでも日本ではうかがい知ることが出来ない貴重な情報が集まりました。まとめはじめてからも、後から後から新しい情報が見つかりました。この機会は私にとっても、いまの中国教育界の変化を知るいい勉強の機会になりました。いろいろと話したいネタもあるので、こういう機会をまたいただければありがたいですね。

 

いま、尖閣諸島の問題等で様々な報道がなされていることもあって、この時期の訪中に不安をお持ちの方もいるようでした。考えてみればもっともなことです。ただ、北京が訪中先なので、恐らく問題はないだろうと思います。これが別の都市でしたら話は別ですが。いい視察旅行になりますように。

尖閣諸島沖での衝突事件について考える2010年09月21日

 いま、日本と中国は尖閣諸島沖(中国では釣魚島)における日本の巡視船と中国の漁船の衝突事件で揺れている。事件発生以来の経緯を見ていると、中国政府の出方はなかなか強行で、次から次へと日本の弱いところを突いてくる。一万人も旅行者を減らしてみたり、閣僚級の交流をストップしてみたり、更には上海万博の日本青年上海万博訪問団のキャンセル…。それに対して日本政府は、最初から出遅れていて、その上、閣僚の発言は正面衝突気味で、少しも宥和に向かわない。

もともと、日中間は歴史的経緯に加え、それぞれが抱える内政問題もあるから、問題が複雑化、舌鋒も鋭利になりがちである。何より、領土問題はどの国にとってもやっかいな問題だ。特に台湾問題等を抱える中国にとって、一旦問題化したら一歩も譲れないところ、敏感問題の一つと言っていい。しかし、だからといって、日中関係が悪化することを中国も本当に望んでいるわけではないはずだ。日本を様々な方法で追い詰めながらも、彼らも宥和のきっかけを待っているはずである。その今こそ、日本には冷静になって、正攻法はひとまず収め、問題を切り分けて、互いにこれ以上国益を損なわない宥和に持って行く手立てを真剣に探ってほしいところである。意外なところに問題解決の糸口が見つかるかもしれない。「外交には永遠の敵なく、永遠の味方なし」という。外交の手腕如何では、今回の「危機」を「機会」に変えることができる、可能性もある。

中秋のアモイ風過ごし方-博餅会2010年09月23日

昨日は中秋の名月(旧暦8月15日)でした。雨が降る、と聞いて残念に思っていましたが、幸いにも夜空に大きな丸い月がかかって、とてもきれいでしたね。

中秋といえば、日本なら月見団子にススキですが、中国では月餅を家族が集まっていただく習慣があります。中国の南部の都市・厦門(アモイ)の場合は、伝統的な遊びが中秋節を彩ります。「カラン、カラン」とあちこちから響いてくるのは…なんとサイコロの音です。400年も前の鄭成功の軍隊から生まれたという伝説もあるそうです。

以前からお話は聞いていたのですが、昨日、厦門(アモイ)出身の友人に母子でお招きいただいて、厦門の伝統的な「中秋博餅」楽しんできました。テーブルの真ん中には大きな円い箱、中を開けると、大中小の月餅が沢山詰まっています。これは「会餅」と呼ばれ63個も必要です。これを中国の伝統的な官僚登用試験である科挙の等級によって、分けます。一番大きいのが「状元」、二番目が「対堂(傍眼)」、三番目が「三紅(探花)」、四番目が「四進(進士)」、五番目が「二挙(挙人)」、六番目が「一秀(秀才)」です。何とも風雅な遊びですね。

 状元の月餅は本当に大きくて直径10センチくらい、でも6番目ともなると一円玉くらい。今回は5番目を梨、6番目をブドウにして、これを賞品に、陶器の碗でサイコロ6個を一度に振って勝負しました。このサイコロもちょっと変わっていて、1と4の目だけが赤いのです。4が1つで「一秀」、2つで「二挙」、4が4つは「状元」、他にも1が5つや同じ数字が6個でも「状元」の目になります。

今回は5人で楽しみました。子供二人も参加です。なかなか、いい目というのは出ないものです。結果的には娘が状元の目を出して、一番大きな月餅をいただきご満悦でした。帰省先から大きな箱を抱えて戻ってきてくれた、そして楽しい時間を作ってくれた友人に心から感謝です。

なお、最近の厦門の中秋節には、自家用車や電化製品、生活用品などを賞品にした大きな「中秋博餅会」が開かれるそうです。

娘の9才の誕生日2010年09月23日

 娘が9歳の誕生日を迎えた。昨年の今頃は体調を崩し、その後一ヶ月足らず入院して運動会にも参加できなかったから、健康でこの日を迎えられて本当に嬉しい。

 

娘本人はずいぶん前から誕生日を楽しみにしていた。誕生日を迎えるにあたり希望を聞いたら、プレゼント贈呈式とアイスケーキを生まれた時間にカットする、というイベントをやりたいという。その一方で食事は普通のご飯とお味噌汁でいい、というから、ご馳走を作ろうと思って張り切っていた私としてはちょっと拍子抜けだった。

 

プレゼント贈呈式は、夫がビデオカメラを用意し、私が司会を務め、9才を迎えた感想をインタビュー形式で聞き、我々からの贈る言葉も添えてプレゼントを贈った。そして、娘が生まれた午前11時59分、蝋燭の火を吹き消して、アイスケーキをいただいて、イベントは終了。我が娘ながら、こういうイベントを考えるのがいつも面白いと思う。その後、プレゼントを贈ってくれた方達に電話して御礼の気持ちを伝えた。




尖閣諸島沖の衝突事件、幕引きに期待2010年09月24日

 尖閣諸島沖の衝突事件、新しい展開があった。昨日、前原外相はクリントン国防長官との首脳会談で尖閣諸島は日米安全保障条約の適用対象になるという発言を引き出し、菅首相はオバマ大統領との首脳会談で日米同盟を深化させる方針を引き出した。日本政府は今回の尖閣諸島沖の衝突事件によって、微妙だったアメリカとの関係改善という外交的果実を得た、と言えそうだ。

そして日本側はこのタイミングで中国漁船の船長を処分保留のまま釈放することにしたらしい。今日那覇地検が発表した。釈放には賛否両論(というか批判のほうが多そう)ありそうだ。22日の天声人語を思い出した。これが菅内閣流の「負けを意識させない勝ち方」なのかもしれない。

 普通に考えれば、漁船の船長が釈放されれば、中国側も日本に圧力をかけ続ける理由が無くなるはず…そろそろ幕引きしてほしいものだ。日中両国の間で多数の人々が意外な余波に迷惑を蒙っている。今後の中国側の反応、日本政府の対応に注目したい。

参考:尖閣沖の衝突事件、中国人船長を釈放へ「日中関係考慮」 - asahi.com
http://www.asahi.com/international/update/0924/TKY201009240180.html

尖閣諸島沖の衝突事件、しばらく静観2010年09月25日

 尖閣諸島沖の衝突事件、船長釈放の報道と中国側のその後の対応に、日本では不満、怒りや嘆きの声があふれかえった。しかしこの件で日中双方とも満足出来る結果になることは元々あり得ない。だから、この機会にアメリカとの関係だけでも修正できたのはよかったと私は思う。長い目で見れば、日米同盟は領海侵犯の抑止力にもなる。

でも、少なくとも日本は今回の事件を、対中国外交を見直すきっかけにしたらいい。なにしろ日本は弱いところや痛いところを、これでもか、というほど突かれたわけで、それは裏返せば、中国側が日本を熟知しているということだ。だから今後はより長期的な視野にたって様々な情況を想定して中国を研究し、有事にあたっては中国をよく知る専門家他を集めて対策を練り、今後のためにも国際的な連携を深めて、十全の対策で望んでほしい。

 日本と中国は隣国だし、極めて関係が深い国だから、これからも摩擦は避けられない。今回の事件で中国側は未だ強硬な姿勢を崩していないので、しばらくはゴタゴタが続くかもしれないが、そのうち静かになると思う。国家同士が微妙な雰囲気のときも、せめて民間では仲良くしていたいものだ。

お天気に恵まれた運動会2010年09月26日

昨日は運動会だった。幸いにもお天気に恵まれた。昨年は入院中で参加できなかったから、二回目の運動会だ。開会式の時間に行ったら、すでに観覧席はシートとアウトドア用の椅子でいっぱいだった。脚立やベンチのような台に乗ってビデオカメラを向ける方も多い。子供の群れから我が子を見つけるのも一苦労だというのに、みな本当に熱心である。娘は小柄なので一番前にいる上に、目立つ靴下を穿いていたので比較的楽に見つかった。

3年生の種目は3つ、80メートル走と、棒はこび(?)、そしてダンスであった。徒競走を観覧していたとき、そばにいた友人のお母様が、子供達の走る姿を見て「全然体が出来ていない」と嘆いていた。見ると、確かにぎこちない走りの子供が多い。我が娘も含めて。「どうしたらいいでしょう」と聞いたら「毎日走らせればいいの。朝登校したら走るとか、放課後走るとか、何か忘れたら走るとか…」とのシンプルな答えだった。なるほど。もっともっと外に出て体を動かす機会が我々親子にも必要そうだ。ちなみに一番練習に励んでいたダンスは動きが俊敏で細かい振りもきちんと出来ておりとても上手だった。

娘が出ないときは、少々手持ちぶさたではあったが、他学年の競技にも、ソーラン節や組み体操など見所があり、大玉運びなどの全体競技もあって、いろいろ楽しんだ。ただ、私が子供の頃は、家族でお弁当を囲んだものだが、いまの小学校では子供は子供同士でお弁当を囲み、家族は別なのが残念だった。

 来年はもっと体を鍛え、より元気に運動会に参加できたらいいと思う。家にいるのが好きな娘に、体を動かす楽しみを知ってもらいたいものだ。もっとも我が家で意識改革と体の鍛練が一番必要なのは、私自身かもしれない。心がけて外に出たいと思う。




歩け、歩け!2010年09月27日

ここのところ、心がどんより曇っている感じで……こういうときは体を動かしてストレス発散しよう、と思い立って、歩くことにした。

 今日は運動会の代休だったので、娘と二人で自宅から地図を片手に博物館まで散歩した。無理せずに周りの景色も楽しみながら、一時間半以上歩いて到着、博物館のカフェでランチをいただいた。その後博物館を見学して、お目当てのワニの化石を見てから、公共交通機関を利用して帰宅した。ふと万歩計を見たら13000歩、9キロ歩いたらしい。体が心地よく疲れている。今日はよく眠れそうだ。

一日も早い解放を2010年09月28日

 今日はとっても夢見がわるかった。最近日中関係が緊張続きのせいか、自分が旅行先で拘束される夢を見てはっと目が覚めた。

そういえば、石家荘で拘束されているのは、フジタの4名の日本人、1名の中国人、だそうだ。旧日本軍が遺棄した化学兵器処理施設の入札参加に向けた調査のために石家荘へ行って、まさか捕まるなんて…ご家族はさぞ心配されているだろう。現地スタッフに「救命(助けて)」とメールがきて、その後連絡が途絶えたという。

この話しを聞いて、武装警察官にバラバラっと取り囲まれて、カメラを取り上げられ、フィルムを没収されたときの恐怖を思い出した。もう20年も前、中国の旅行先の駅構内で写真を撮ったときのことだ。日本人にとっては思いがけないところが、写真を撮ってはいけない場所だったりする。

フジタの4名も、このタイミングでなければ、罰金でも払って早々に解放されていたと思うと本当にお気の毒だ。一日も早く帰国が実現しますように。

参考:【邦人拘束】フジタ社員、現地スタッフに携帯メールで「救命(助けてくれ)」(産経ニュース) http://sankei.jp.msn.com/world/china/100924/chn1009240817002-n1.htm