カザフスタンの教育制度2(補足)2010年12月22日

 嬉しいことにブログの記事を読んでくださったカザフスタンの留学生の方より、カザフスタンの学校についてより詳しい情報をいただいたので、幾つか補足しておこうと思う。

 2010年9月1日現在、カザフスタンの学校数は約7400校で、内7割が農村学校だそうだ。(ちなみに平成22年度の日本の小学校数は国立74校、公立21713校、私立213校、合計22000校。公立に含まれるが分校は270校)都。会や農村で児童生徒数が定員を上回っている一部学校では、午前と午後の交代制で授業が行われているらしい。

一方、農村学校の約半分は小規模学校である。遠隔地域にある村の学校では一学年の児童生徒数が定員を下回っていると、年齢の近い生徒を一組にして授業を教える方法が採られている。例えば、小1、2、3、4年生で一組、中1、2、3年生で一組、中4、5年生で一組など、である。このような小規模学校は一般的に義務教育段階で終わり、高校段階はないという。小規模学校の卒業生が高校に進学したい場合は、高校段階まである近くの村の学校に編入するか、あるいは地方都市の全寮制学校へ行くという選択肢がある。

なお、カザフ語とロシア語はすべての教育機関(公私、小中高、大学のすべて)で必修科目だそうだ。独立から10年が過ぎて、メディアや教育を通じてカザフ語の普及が進んでいる。それでも現状では、カザフスタンの方はロシア語を話す方が多いらしいし、カザフスタンのカザフ語にもロシア語の影響が色濃いという。

情報をくださったカザフスタンの留学生さんは教育学が専門の大学院生の方です。どうもありがとうございました。日本で得られるカザフスタンの情報は限られていますので、専門家の方の情報提供は大変助かります。今後も何かお気づきの点などあれば、ぜひコメントください。