偉大な父親・手塚治虫の話を聞く2011年05月03日

阪大のいちょう祭であった。実は、付設の博物館で大阪大学創立80周年記念展「阪大生・手塚治虫-医師か?マンガ家か?-」のミュージアムレクチャーに手塚るみ子さん(治虫氏の長女)の講演があるのを見つけ、この日をずっと楽しみにしていた。

会場は満員御礼。会場一時間前に並んで座って聞くことが出来たが、立ち見の方も多かった。手塚治氏が自ら設計したという家や家族写真などを見ながら、父親としての手塚治虫氏のエピソードの数々を聞くことが出来た。手塚治虫は、忙しい日々で仕事に追いまくられていても、家族との時間を大切にして、家族を喜ばせるのを常に楽しみにしていたという。忙しい日々にあっても、娘の学校のイベントに顔を出したり、可愛い娘のわがままや行く末を案じ思い悩んで周りの人に相談して回ったり、父親としての手塚治虫の一面が見えて、ほほえましかった。

手塚るみ子さんは現在お父様の遺作のプロデュースなどを仕事にしているそうだ。偉大な父親の存在を背負って生きている、そんな感じを持った。兄のまことさんは中学生時代からすでに父親を尊敬できるクリエーターの先輩としていて見ていたという。これは何の違いなのだろう。偉大な父親を持つというのは、誇らしいだけではない、もっと違う重い何かがあるようである。

講演の後、展示を見て、それから少ない時間でいちょう祭のイベントを見に行った。理学部でやっていたクレーター作り、常温の氷、数学教室などを楽しんだ。




中国は大学受験の季節2011年05月30日

 中国ではそろそろ大学受験の季節だ。日本のセンター試験にあたる試験を通称「高考」という。試験は各省市で行われる。北京の日程は今年も6月7-8日、試験科目は、7日は語文(国語)と数学、8日は文科総合か理科総合、及び外国語である。

一見、科目が少ないように見えるが、文科総合は歴史、地理、政治であり、理科総合は物理、化学、生物、それぞれ3科目をワンセットにしているので、実際の試験科目は6科目ということになる。外国語の選択肢も広い。英語、日本語、ロシア語、フランス語、スペイン語、ドイツ語の6カ国語から選ぶことができる。


 日本にはない制度もある。条件を満たせば点数を加える「加点」、あるいは合格基準点数を下げる「降点」制度である。国際、全国、省レベルのスポーツ大会や科学大会等で規定内の好成績を獲った者の他、華僑や台湾人、少数民族、烈士の子女にも加点(降点)される。日本の推薦に似ている部分もありつつ、中国ならではの事情をも反映している。


 昔、科挙が行われていた時代、科挙にまつわる様々なエピソードが生まれ、巷を賑わせたそうだ。徳行を積んだ人物を幽霊が助けてくれたり、或いは女性を捨てた男性には女の生き霊が試験を邪魔したり、そんな物語が沢山ある。それだけ試験が過酷で競争が激しかったということだろう。

 現在の中国も受験競争は激しい。一類大学と呼ばれる一流大学合格を目指して幼児園(幼稚園)時代から早期教育、過酷な勉強にしのぎを削る。だから、今でも大学受験が様々なドラマを生むのかもしれない。昨年は、試験場に娘を送っていった父親が帰路、工事現場のそばを通りかかった際に建材の落下事故で亡くなったという悲しい話が報道された。試験中、家族友人は父親の死を隠し通したという。今年はこのような悲しい話ではない、心温まるドラマが生まれますように。

小さなイチゴ2011年05月30日

露地栽培のイチゴは今が旬、我が家でも小さなイチゴが実を結びました。去年の夏に友人からプランターごと譲って貰ったのですが、冬の寒さと手入れの悪さもあって、二株しか生き残らなかったのです。その二株が元気に青々とした葉を茂らせてくれて、本当に嬉しいです。

イチゴ