古い教科書の価値--老課本収蔵家を紹介した記事 ― 2008年07月30日
ネットを調べていたら、「老課本収蔵家」金鉄華氏を紹介した記事を見つけた。「老課本」とは古い教科書のこと、収蔵家はコレクターのことである。金鉄華氏、清末・光緒年間から文化大革命までの古い教科書を100余冊も集めたそうだ。元々は、解放区の教科書を古本屋で見つけたのがこのコレクションを始めるきっかけになったとか。実際のところ、古い教科書の価値を認める人はとても少ないらしい。
古い希少本を集めているいわば同好の士さえ「古い教科書など資料的価値も研究的価値もない」と考えているし、ずいぶん辞めるよう忠告も受け、金鉄華氏はショックを受けたという。私も似たような経験があるから、金氏の気持ちは分かる気がする。
金氏は教科書の価値を記者を示す為に、記者に抗戦期の解放区の『演算課本』の練習問題を見せている。これがなかなか面白い。その問題の一つは「陜甘寧辺区1938年後半期の小学生は一万七千六百七十二名、1939年後半期の小学生は二万二千八十九名である。この一年に何人増加したか?」ちなみに、「陜甘寧辺区」は共産党が国民党政府から勝ち取った地域、解放区のことである。もう一つは「抗日戦争中、我々は毎月約1万ドルを消費しており、日本は毎月約4万ドルを消費している。日本の毎月の消費は我々と比べどのくらい多いか?」というものだ。この細かな数字を計算問題に組み込むのは、教科書編集者にも、それなりの意図があったからだろう。金氏は「この問題の数字は本当のものだ。教科書はその時代の本当の生活を有る程度反映している」と述べている。
古い教科書には史料価値も研究的価値も十分ある。ただ、誰もが知っているものだけに、価値を見出しにくいだけだと私は思う。金氏のコレクション、私からみると羨ましい限りだ。出来ることならぜひぜひ一冊一冊じっくり拝見、拝読させていただきたいものだ。
参考:中国懐旧網の記事「老課本収蔵」には解放区の教科書の画像も掲載されている http://www.huai18.com.cn/child/child_3_3/200786/0786103256A30BB9G5A649H1KA4_2.html
古い希少本を集めているいわば同好の士さえ「古い教科書など資料的価値も研究的価値もない」と考えているし、ずいぶん辞めるよう忠告も受け、金鉄華氏はショックを受けたという。私も似たような経験があるから、金氏の気持ちは分かる気がする。
金氏は教科書の価値を記者を示す為に、記者に抗戦期の解放区の『演算課本』の練習問題を見せている。これがなかなか面白い。その問題の一つは「陜甘寧辺区1938年後半期の小学生は一万七千六百七十二名、1939年後半期の小学生は二万二千八十九名である。この一年に何人増加したか?」ちなみに、「陜甘寧辺区」は共産党が国民党政府から勝ち取った地域、解放区のことである。もう一つは「抗日戦争中、我々は毎月約1万ドルを消費しており、日本は毎月約4万ドルを消費している。日本の毎月の消費は我々と比べどのくらい多いか?」というものだ。この細かな数字を計算問題に組み込むのは、教科書編集者にも、それなりの意図があったからだろう。金氏は「この問題の数字は本当のものだ。教科書はその時代の本当の生活を有る程度反映している」と述べている。
古い教科書には史料価値も研究的価値も十分ある。ただ、誰もが知っているものだけに、価値を見出しにくいだけだと私は思う。金氏のコレクション、私からみると羨ましい限りだ。出来ることならぜひぜひ一冊一冊じっくり拝見、拝読させていただきたいものだ。
参考:中国懐旧網の記事「老課本収蔵」には解放区の教科書の画像も掲載されている http://www.huai18.com.cn/child/child_3_3/200786/0786103256A30BB9G5A649H1KA4_2.html
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