ちょっと休憩―新時期の「四有新人」珍解釈 ― 2012年10月09日
「四有新人」、1980年代以降の教育を受けた中国人なら、嫌と言うほど聞かされた言葉のはずである。青少年向けの愛国教育や徳育関連の文章にはよく登場する。中国人は四文字にまとめるのが好きで上手だ。ただ、字面では何のことか分からないのも多いのが困りもの。
さて閑話休題。これは鄧小平が1980年5月26日に『中国少年報』と雑誌『輔導員』に送った題辞「全国の子供達よ、理想・道徳・知識・規律のある人間を志し、人民・祖国・人類に貢献せよ」から来ている。もう三十年も前の言葉だが、いまでもよく使われている。
でも新時期の「四有新人」にはこんな珍解釈もあるらしい。二つばかり紹介しよう。
我々の偉大なる領袖小平同志は「理想・道徳・教養・規律のある」若者になれ、とおっしゃった。三十年が過ぎた。新時期の「四有新人」を君は知っているかい?「1に事業、2に家、3に車、4に恋人」さ。
先生:クラスの皆さん、みなさんは祖国の花、新時期の「四有新人」理想と道徳と教養と規律を備えた人間になるよう努力しなくてはいけませんよ。
三くん:先生、間違っています。パパは、お前は大きくなったら「四有新人類」になりなさい、って言ってました。権力があって、お金があって、スーパーカーを持っていて、若い愛人を持てる大人に。
先生:(絶句)
新時期の「四有新人」の珍解釈、見つけたときは大いに笑わせて貰った。こんな内容なので出典は敢えて出さないでおこう。それにしても、中国の庶民はちゃーんと現実を見ている。今の中国人の子供達、こちらを目指す方が断然多そう。(2012年10月10日改訂)
コメント
_ 筧武雄 ― 2012年10月10日 11時15分21秒
_ ゆうみ→筧武雄さん ― 2012年10月10日 12時49分25秒
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暫く考えて、彼はこう応答えました。「文革経験者たちが文革で学んだことは、政府を批判しないこと、運動で目立たって批判されないこと、人前では皆のやってることに従うことだよ。子どもを叱るどころか、良くやったと言ってる親のほうが多いだろう」
中国人は転職が多く冒険好きというのは一部の人たちで、大半は日本人より保守的かつ現実的なのかもしれませんね。