中国の急成長と教育2010年03月20日

中国教育の勉強会講師のお話をいただきました。教育関連のお仕事をされている方々が中国へ視察に行くために、中国の教育事情を事前にお勉強されるそうです。今日担当の方とお会いしてお話を聞きました。今年の視察先に中国を選んだのは、中国の急成長の背景に教育があるのでは、とお考えになったからだとか。私はそういう視点から中国の教育を見ていなかったのですが、そういう見方もあるのだと興味深く感じました。

体制の違いや愛国教育以外にも、国家としての中国、及び中国人の教育の考え方は、独特の部分があります。中国の親は子どもが生まれると、男の子は龍になることを女の子は鳳凰になることを願いますし、科挙社会の名残ともいえる「万般皆下品、唯有読書高(天下の大部分の人々は皆官位官職の低い下品に列せられているが、唯一徳と知を具えた知識人のみが高い官位官職に就いている )」の考え方もあり、また有名なことわざ「一年先は花(穫)、10年先は木、100年先は人を育てる」に象徴されるように教育を重視する志向があります。教育の充実は100年の計、いま中国では「両基(9年制義務教育の普及と青壮年層の文盲一掃)」達成のために、莫大な国家予算が教育プロジェクトに投じられています。80年代に海外に留学した優秀な人材が帰国して各界の重責を担うようになったり、起業したり、教育機関の予算が大幅に減らされた結果として専門家集団として社会進出するようになったことなどは、経済成長の質向上に役立っているかも知れません。

 中国の急成長の背景に教育も関係しているのか、そのあたりも含めていろいろ考えてみようと思っています。(3月22日修正)




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