中秋のアモイ風過ごし方-博餅会2010年09月23日

昨日は中秋の名月(旧暦8月15日)でした。雨が降る、と聞いて残念に思っていましたが、幸いにも夜空に大きな丸い月がかかって、とてもきれいでしたね。

中秋といえば、日本なら月見団子にススキですが、中国では月餅を家族が集まっていただく習慣があります。中国の南部の都市・厦門(アモイ)の場合は、伝統的な遊びが中秋節を彩ります。「カラン、カラン」とあちこちから響いてくるのは…なんとサイコロの音です。400年も前の鄭成功の軍隊から生まれたという伝説もあるそうです。

以前からお話は聞いていたのですが、昨日、厦門(アモイ)出身の友人に母子でお招きいただいて、厦門の伝統的な「中秋博餅」楽しんできました。テーブルの真ん中には大きな円い箱、中を開けると、大中小の月餅が沢山詰まっています。これは「会餅」と呼ばれ63個も必要です。これを中国の伝統的な官僚登用試験である科挙の等級によって、分けます。一番大きいのが「状元」、二番目が「対堂(傍眼)」、三番目が「三紅(探花)」、四番目が「四進(進士)」、五番目が「二挙(挙人)」、六番目が「一秀(秀才)」です。何とも風雅な遊びですね。

 状元の月餅は本当に大きくて直径10センチくらい、でも6番目ともなると一円玉くらい。今回は5番目を梨、6番目をブドウにして、これを賞品に、陶器の碗でサイコロ6個を一度に振って勝負しました。このサイコロもちょっと変わっていて、1と4の目だけが赤いのです。4が1つで「一秀」、2つで「二挙」、4が4つは「状元」、他にも1が5つや同じ数字が6個でも「状元」の目になります。

今回は5人で楽しみました。子供二人も参加です。なかなか、いい目というのは出ないものです。結果的には娘が状元の目を出して、一番大きな月餅をいただきご満悦でした。帰省先から大きな箱を抱えて戻ってきてくれた、そして楽しい時間を作ってくれた友人に心から感謝です。

なお、最近の厦門の中秋節には、自家用車や電化製品、生活用品などを賞品にした大きな「中秋博餅会」が開かれるそうです。

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