素朴な感想――欧州共通教科書『ヨーロッパの歴史』を読む12008年10月03日

欧州共通教科書『第2版 ヨーロッパの歴史』(
  ヨーロッパ史に本当の意味で興味を持ち始めたのはここ1-2年のことである。世界史は好きな教科だったけれども、「ゲルマン民族の大移動」を学んだとき、なぜこれを歴史上の重大事として学ぶのか、ピンとこなかった。

 いま、欧州共通教科書『ヨーロッパの歴史』で「3 侵入と変動 新しいヨーロッパ成立へ向けて」まで読み進みながら、以前とは違う新鮮な感覚を味わっている。何でも中国に結びつけて恐縮だが…ローマ人とゲルマン人の関係が、中国史で言えば、漢人と匈奴の関係のように見えて仕方がない。

 そもそも、この時期のアジアとヨーロッパの動きには関連がある。匈奴は遊牧民族で東欧や地中海諸国に侵入したフン族と同族との説は有名だ。更に、このフン族(他の草原民族)が他民族を圧迫したことがヨーロッパの民族大移動の契機となったと言われている。

 ヨーロッパもアジアも同じ大陸にあり、これらの歴史にはそれぞれ関わりがある。各国史を組み替えた世界史ではなく、ナショナリズムを抜け出した客観的な歴史の世界史として、語ることもできるはずである。

読んでいる本:フレデリック・ドールシュ・総合編集/木村尚三郎・監修/花上克己・訳 欧州共通教科書『第2版 ヨーロッパの歴史』(東京書籍、1998)

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