キュリー夫人と娘・イレーヌの絆――『キュリー夫人伝』『イレーヌ・ジュリオ=キュリー』を読む22009年04月07日

 夫・ピエールの死後、キュリー夫人は夫の仕事をも引き継ぎ、さらに研究を深め、責任ある仕事をこなす忙しい日々を送るなかで、娘の教育にも気を配っていた。実質上、娘イレーヌとエーヴの教育は祖父(ピエールの父)や叔母、家庭教師に任されていたけれども、イレーヌに数学の才能があることを認めてからはその才能を伸ばすべく、キュリー夫人自ら手紙のやりとりで指導していた。母は娘に問題を出し、娘は手紙で回答を送る。数学は母娘を繋ぐ絆であり、一種の共通言語であったのだ。

 組合学校のアイデアは素晴らしいし、キュリー家を見まもる友人達の絆は素晴らしいと思うが、イレーヌの才能を本当に伸ばしたのは、母親マリーだったのだと、このエピソードを知って思った。

参考:エーヴ・キュリー著『キュリー夫人伝』(白水社、1958)
ノエル・ノリオ著/伊藤力司・伊藤道子訳『イレーヌ・ジュリオ=キュリー』(共同通信社、1994)

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