インターネット特別展「公文書に見る岩倉使節団」を見て2008年09月12日

 アジア歴史資料センターのHPでインターネット特別展「公文書にみる岩倉使節団」を見つけ、早速見てみた。時代背景の解説、使節団が辿ったルートを紹介した地図、使節団の主要メンバー、年表、そして何と言っても貴重な史料の数々を写真やマイクロで、岩倉使節団を知ることが出来る、見応え・読み応えのある特別展である。

 先頃読んだ『明治六年政変』では「岩倉使節団」について、大久保や木戸にとっては政治上失敗であったという見解であって、意外な感じがしたものだが、その視点も持っていたおかげで、この特別展を十二分に楽しめた。

 HPの説明によれば、アジア歴史資料センターは、国立公文書館、外務省外交史料館、防衛省防衛研究所図書館が保管するアジア歴史資料のうち、デジタル化が行われたものから順次公開しているという。しかも、「いつでも」「だれでも」「どこでも」「無料で」史料閲覧と印刷、画像ダウンロードができる、というとってもありがたいサービスである。

 なお「公文書に見る岩倉使節団」の他にも「条約と御署名原本に見る近代日本史」「公文書にみる日米交渉」「公文書にみる日露戦争」「『写真週報』にみる昭和の世相」等の特別展を行っている。ここで紹介されているのは、博物館の特別展では、ガラス張りの箱に入っていて、触ることも叶わない貴重な史料である。それをWeb上で一頁一頁めくって内容を確認できるのが素晴らしい。どれも見応えのある内容のようだ。専門外のことについて一次史料をみるのは、なかなか叶わないことであるが、こういう形で本物を見ることが出来るのは、なんと幸せなことだろう。

アジア歴史資料センターHP http://www.jacar.go.jp/
インターネット特別展「公文書にみる岩倉使節団」 http://www.jacar.go.jp/iwakura/index2.html

コメント

_ BIN★ ― 2008年09月15日 00時27分47秒

一時代前には考えられなかったことですね。
この一年間、アジア歴史資料センターのサイトには
大変、お世話になりました。
仕事しながら、いろいろ調べようとすると、
図書館さえ自由にいけない制約に悩みます。
このサイトがなければ、あきらめているところでした。
検索方法はありますが、けっこう癖があるようです。
草書体の読み間違いとか、名前の入力間違いで、
正しいと思っている検索後でも、ヒットしないのです。
工夫すれば、なんとかなるってこともようやく
わかりかけてきたところです。

_ ゆうみ ― 2008年09月16日 15時56分27秒

アジア歴史資料センターの検索システムにそのような癖があるとは…貴重な情報をありがとうございます。

_ ゆうみ ― 2008年09月17日 10時16分30秒

BINさん:お仕事をしていると図書館にも行けない、という制約、よくわかります。特にこれだけ専門的な内容を必要としていらっしゃるのですから、より厳しいですよね。私も子育てもあって、なかなか専門図書館までは脚を伸ばすことができないでいます。このような情報公開がもっともっと進んでくれることを、私も心から願っている一人です。

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