民族学博物館・特別展「アジアとヨーロッパの肖像」を観る2008年11月24日

国立民族学博物館・特別展「アジアとヨーロッパの肖像」
 ずっと行きたいと思っていた民族学博物館の特別展「アジアとヨーロッパの肖像」に出かけた。とてもドラマティックな展示だった。 個人的に中国・日本とヨーロッパの接触という部分にしばらく前から興味があり、そういう意味でも興味深かった。

 展示されている肖像は絵や人形や彫刻やその他いろいろな形態を持っていた。観たことのある絵もあったけれども、有名な絵であっても、この展示会で与えられている意味や価値は、他の展示会におけるそれとは大きく異なる。だから、なぜこの絵がここにあるのだろう、と企画者の意図を推測しながら、一つ一つ見て回るのは、すごくスリルがあった。

 アジアとヨーロッパが直接に接触する前に抱いていた想像をふくらませた奇想天外なイメージ、両者が接触してからも残る先入観、技術の進歩(とりわけ印刷術)と相互の文化交流による理解の深まりによるイメージの修正…絵や彫像、織物等に描かれる肖像という目に見えるものを通して、アジアとヨーロッパの相互認識の変化を段階的に見せてくれたのが、とても面白かった。

 もっとも、娘も一緒だったので、じっくり観ることはかなわなかった。最初はつまらなそうにしていたが、そのうち、面白い絵を見つけて私に説明を求めてくる。娘に説明しながらそのとき思った事を口に出すことで、自分のなかで考えが整理されていく感じがした。娘は大河ドラマの「篤姫」が好きなので、幕末に外国人が日本にやってきたのを描いた絵、またお姫様が好きなのでドレスを着た美しい夫人を描いた油絵、小さな写真を沢山集めて作った絵などには興味を示していた。一緒に感想を語り合える日も意外に近いかも(^^)

 民族学博物館・企画展「アジアとヨーロッパの肖像」の会期は明日まで。この展覧会は、今後、福岡(福岡アジア美術館)、神奈川(神奈川県立近代美術館、神奈川県立歴史博物館)を周り、更に日本での展示に留まらず、アジア、ヨーロッパの複数の会場で同じテーマに基づく、異なるバージョンで展示が行われる予定であるという。

参考:国立民族学博物館・特別展「アジアとヨーロッパの肖像」 http://www.minpaku.ac.jp/special/asemus/index.html

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